前回までの3回で、携帯サイトを開設することによる利点について書いてきた。今回はそのまとめとして、企業と携帯の関係が今後どうなっていくのかについて僕なりの考えを書いていきたい。
2009年現在、携帯電話の契約数は1億台以上にのぼり、携帯でインターネットを利用する人は7000万人以上と言われている。利用者がこれだけ急増した背景には、以下のような理由があると予想できる。
(1) 技術の進歩。通信速度の高速化や画面が大きくなったことなどで、インターネット端末として使いやすくなった
(2) パケット定額制が広まったことで、料金を気にせず利用できるようになったこと
(3) キャリア自身による推進
かつてインターネットが普及し始めた1995年頃から2000年頃にかけて、その有用性に気付いた企業がいち早く自社のサイトを開設し始めた。現在では企業がWEBサイトを持つことが当たり前のようになっている。それと同じことが携帯の世界でも起こっているのだ。
もし読者の方で、単に自分が利用しないからという理由で携帯による展開を軽視しているようなら、その考えを改める時が来ているのかもしれない。
こういった背景から、企業にとっても携帯サイトを持つ重要性は高まる一方であり、その目的もプロモーション・ブランディング・マーケティングなどに細分化されてきている。そういったニーズもあり、携帯サイト制作やその他の開発・制作をを専門に行う業者が数多く登場してきた形だ。
自社でゼロから携帯サイトを構築するとなると、技術的なノウハウや運用面での不安が残るだろうが、CMSを使ったり専門の業者に委託することでこういった問題を解消できる。
参入にコストがかかる・予算がないと嘆くのは簡単だ。だが、携帯業界は価格の面でも競争が始まっており、大企業ならずとも低コスト化の恩恵を受けることができるようになってきた。もはや携帯参入は大きなリスクを背負って行うものではなく、むしろ低コストでメディアへの露出と集客を見込める、企業にとって極めて魅力的なツールと言ってもよいだろう。
携帯でのインターネット利用者が急増する中、携帯で買い物をするユーザーも増加しており、3人に1人が「携帯で買い物をしたことがある」という統計が出ているとのこと。個人的には意外だと思う。
携帯業界は現在も急速に進化し続けており、この流れが今後どのようになってくのかを想像するのは難しい。しかし携帯が生活の一部となり、多くの人に欠かせないものになってしまった以上、企業にとっても有効な情報発信源として位置付けることが必要だと思っている。
さて、この連載も次回で最終回となる。僕が初めて手掛けた携帯サイトはどうなったのか、その結末を語ることにしよう。